内申点と入試選抜
〔2015年5月号掲載〕
※この記事は2015年4月時点に執筆されたものです。現在の入試制度と異なる場合もありますのでご注意ください。
第一回目は、「内申点と入試選抜」です。志望校合格のためにはふつう入試本番での得点と中学校が作成する内申書の合計得点で合否が決まるということはご存じだと思います。
中学校でしっかりと内申書の評価を上げていき、個人個人が入試本番で実力を発揮できるように日々の学習をすすめる。これが受験の王道です。それではまず内申書の評価=「内申点」とはどのようなものでしょうか?
まず、中学校生活全般についての受験生の情報が記載されている文書を「調査書」といいます。その中にある学習活動の記録としての9教科(国数英…)の評定の3年間の合計を内申素点といいます。この内申素点に千葉県が定める基準内申点95を足します。そして最後に各中学校の中3生全体の平均内申点を引きます。これが入試選抜に使われる内申点となります。
式で表すと、
「X+α-m」
となります。
☆それぞれの中学校間での不公平がないように内申点を調整するための計算式と考えてください
X → 個人の合計評定値(9科全学年合計値) α → 評定合計標準値(県が定めた値=95) m → 中学校合計評定値(在籍中学の中3生全員の9科評定の全学年平均×9×3) ※ mは四捨五入した数値で計算します。
具体例を挙げましたのでこちらを参照ください。
同じオール4の成績表でも、実際の入試で用いられる内申点になると11も差が出てしまうのです。入試で用いる内申点については絶対評価でおこなわれていることを十分に考慮し、子どもが通う中学校の学年全体評定についても検討する必要があります。